ノートパソコンの内蔵HDD交換作業で、ど壷にはまる ― 2017年10月13日
今回の記事はPC関連ですので、興味のない方は読み飛ばしてください。
工房のパソコンはノートパソコンです。もちろん中古で、ヤフオクでゲットしました。東芝の dynabook Satellite B552/G です。
落札した当初より、時々内蔵のHDDから異音が発生したり、不意に0.5秒ほどシステムが止まったりしていました。 ところが最近、異音の頻度が高くなり、シュリシュリと音が頻繁に聞こえるようになりました。
なんとなく、故障も近いかなという感じです。しょがないので、内蔵HDDの入れ替え作業を実施することにしました。
ノートPCのOSは Windows8 からアップデートした Windows 8.1です。
いろいろ調べると、Windows 8.1 では回復ドライブの作成機能とシステムイメージのバックアップ機能があるようです。 これらを利用すれば、現在のWindows環境を、古い内蔵HDDから新しいHDDにそのまま移行できそうです。
ということで、内蔵HDDのスペックを調べ、使えそうな新しいHDDを購入し、システム移行作業を実施することにしました。
ところがところがすっとんどん。うまくいかないことが多数発生し、作業に丸2日以上を費やしてしまいました。
最終的にはなんとか移行できたのですが、まあ、それはそれは大変で、なぜうまくいったか、実はよく把握できていません。何度途中であきらめようとしたことか。
ただWebで調べてみると、発生した異常時のメッセージで悩んでいる人は少なからずいるみたいで、そうならここに記録を残しておくことも意味はあるかなと思い、作業メモを残すことにしました。
この作業メモは、あくまで私のノートPC環境でおこなったことですので、ほかのケースでは当てはまらないこともあるとは思いますが、ご容赦ください。
■ したかったこと
・現在の環境 マシン:ノートPC dynabook Satellite B552/G OS:プリインストールのWindows 8 を Windows 8.1 にアップデートしている 内蔵HDD: 東芝 MK3275GSX (2.5inch 320GB) リカバリ領域:内蔵HDD内に Windows 8に初期化する回復パーティションあり このノートPCの内蔵HDDを交換し、以下の環境に移行する。 ・新しい環境 内蔵HDD: 東芝 MQ01ABD100 (2.5inch 1TB) リカバリ領域:内蔵HDD内に Windows 8に初期化する回復パーティションを復 元すること OS:古い内蔵HDDでのWindows環境をそのまま再現すること(アプリも含む)
■ 失敗の記録
● 失敗1 回復ドライブをUSB HDDに作成し、さらに別のUSB HDDにシステムイメージを バックアップした。 ↓ 内蔵HDD交換(未フォーマット)。 ↓ 回復ドライブから起動し、 [トラブルシューティング]-[詳細オプション]-[イメージでシステムを回復]で、 システムイメージを復元しようとしたが、どうやってもうまくいかない。 バックアップHDDの接続を最初から接続していると、 ◇1 「このコンピューターを復元するには現在Windows回復環境を実行しているドラ イブをフォーマットする必要があります。復元を続行するには、このコンピュ ーターをシャットダウンし、Windowsインストールディスクまたはシステム修復 ディスクから起動して復元を再試行してください。」◇1 とエラーが出て次に進めない。 バックアップHDDの接続を、「イメージでシステムを回復」実行直後のバック アップシステムイメージ検索まで遅らせると、少し先に進むが、回復処理に入っ た瞬間、回復処理が中断され、詳細をクリックすると以下が表示され、 処理が行われない。 ◇2 「システムディスクに使用できるディスクが見つかりません。次の操作をして ください。 1)使用できると思われるシステムディスクが誤って除外されている可能性 がある場合 a: 回復対象から除外したディスク一覧に、可能性があるディスクが含まれ ていないか確認します。 b: DISKPARTコマンドインタープリターにLIST DISKと入力します。使用で きると思われるシステムディスクは通常最初に表示されたディスクです。 c: 可能であれば除外一覧から該当するディスクを削除し、回復を再実行します。 2)USBディスクがシステムディスクに割り当てられている可能性がある場合 a: すべてのUSBディスクをコンピューターからデタッチします。 b: Windows回復環境(Win RE)を実行モードとして再起動し、USBディスク を再接続して回復を再試行します。 3)無効なディスクがシステムディスクに割り当てられている可能性がある場合 a: ディスクをコンピュータから物理的にデタッチします。Win REを実行 モードとして再起動し、回復を再試行します。(0x80042412)」 ● 失敗2 回復ドライブをUSB HDDに作成し、さらに同じUSB HDDにシステムイメージを バックアップした。 回復ドライブは、ドライブの先頭に32GBのFAT32パーティションが作成され、 そこに作成される。 その後、 [コントロールパネル]-[システムとセキュリティ]-[管理ツール]- [ハードディスクパーティションの作成とフォーマット]を実行し、 USB HDD内の残りの未割当両機に領域に、「新しいシンプルボリューム」作成 によりNTFSファイルシステムを作成して、ドライブを割り当て、 そこにシステムイメージをバックアップする。 このUSB HDD で再起動して、システムイメージを復元しようとしたが、 これもどうやってもうまくいかない。 ◇1のダイアログが出て先に進めない。 ● 失敗3 回復ドライブをUSB フラッシュメモリ上に作成し、さらに別のUSB HDDにシス テムイメージをバックアップした。 この方法でシステムイメージを復元しようとしたが、どうやってもうまくいか ない。「失敗1」の時と、ほぼ同様な現象で先に進めない。
■ 最終的になんとか復元できた時の手順
以下の方法で、なんとか新しい内蔵HDDに、システムイメージのバックアップ を復元できた。 うまくいった原因は不明であるが、新しい内蔵HDDに古い内蔵HDDと同じパー ティションを作成できたのが功を奏したのかもしれない。 (未フォーマットのHDDでは復元処理が出来ないのかも知れない) 手順概略としては 1)古い内蔵HDDにはリカバリ領域があったので、それを回復ドライブに含め るようにした。 2)それにより回復ドライブからPCの初期化が行え、Win8 のインストール が行えた。 (リカバリ領域内のWindowsはWin8.1ではなくWin8である) 3)その初期化処理において、新しい内蔵HDD内に、古い内蔵HDDと同じパー ティションが作成された。 (新しい内蔵HDDは1Tであるが、その中の先頭から320GB分に古い内蔵HDDと 同じ数とサイズのパーティションが作成された。残りの余った部分は未割 当領域となっている) 4)その後、回復ドライブから再起動して、システムイメージの復元をおこな うと、復元処理が行えた。 5)ただし、復元処理の最後の最後で、「パラメータが違います」というエラ ーが出て、復元処理が異常終了した。でも、その後、復元したWin8.1環境 が無事起動でき、今のところ問題なく動いているので、このままでいくこ とにした。 である。 手順詳細は以下に記す。 準備したもの:USBメモリ(16GB), USB HDD 1.移行前のWindowsでの作業 1-1)回復ドライブの作成 コントロールパネル-[システムとセキュリティ]-[ファイル履歴]と選択後、 左下付近の[回復]をクリックする。 そして[回復ドライブの作成]をクリックする。 なお「回復パーティションをPCから回復ドライブにコピーする」には必ず チェックを入れておく。 ここがグレーアウトしている場合は、内蔵HDD内にリカバリ領域(回復パー ティション)がないので、今回私が成功した方法は、そのままでは使えない だろう。 回復ドライブは USB メモリに作成すること。 1-2)システムイメージのバックアップ コントロールパネル-[システムとセキュリティ]-[ファイル履歴]と選択後、 左下の[システムイメージバックアップ]をクリックする。 バックアップ先は USB HDD を指定する。 1-3)起動順序(ブートオーダー)の変更。 UEFIのブート順序設定を変更し、 最初に USB memory, そのあとに HDD/SDD がくるようにする。 ※ 東芝の[デスクトップアプリメニュー]から [ユーティリティ]-[システムセッティング]を選択後、[起動]の項目を変更する。 直接 UEFI (新BIOS) を変更したい場合は、以下をおこなう。 1. SHIFTキーを押しながら[シャットダウン]をクリックして電源を切る 2. 電源スイッチを押し、すぐに F2キーを数回押す 3. UEFI が起動したら[Advanced]タブの[Change Boot Order]で、 設定を変更する。 2.内蔵HDDの取り換え ノートPCのバッテリを外し、内蔵ディスクを交換する。 3.回復処理 3-1)回復ドライブの起動 ノートPCのUSBポートが3つあるが、1つにマウス、1つに回復ドライブの USBメモリを接続しておく。ここでは USB HDD はまだ接続しない。 PCの電源を入れ、回復ドライブから起動する。 3-2)PCの初期化 回復ドライブから起動したらキーボードタイプを聞いてくるが、 Microsoft IME を選択すればよい。 その後、[トラブルシューティング]-[PCの初期化]を選択する。 ドライブを再作成するか聞いてくるが、再作成するほうを選択する。 PCの初期化が始まるので、終わるまで待つ。 3-3)再び回復ドライブから起動、そしてシステムイメージの復元処理 PCの初期化が進むと自動的に再起動するが、回復ドライブのUSBメモリが接続 されたままなので、再び回復ドライブから起動が行われる。 回復ドライブから起動したらキーボードタイプを聞いてくるが、 Microsoft IME を選択すればよい。 その後、[トラブルシューティング]-[詳細オプション]- [イメージでシステムを回復]を選択する。 画面にPCの初期化処理でインストールされた[Windows8]のアイコンが出るの でそれを選択する。 その後、システムイメージの検索が行われ、利用可能なシステムイメージが みつからないとダイアログが出る。 ここで、空いているUSBポートに、システムイメージが格納されているUSB HDD を接続する。 接続したら「再試行」をクリックして検索を再度行わせる。 今度はシステムイメージが見つかるので、回復処理を進める。 今回は、これ以降は順調に回復処理が進んだ。 ただし回復処理の最後の最後で、「パラメータが違います」というエラーが 出て、復元処理が異常終了した。 でもその後、USBメモリ, USB HDD を外し、PCを再起動すると、 復元した Windows8.1が無事起動したので、回復処理はほぼ無事に終わったと 判断した。 4.回復後の処理 回復後の Windows が正常に動作することが確認できたら、起動順序(ブート オーダー)を元に戻す。 通常は、HDD/SDD を最初にしておく。
その他
● 作業中はなんやかんやいろいろしたので、結局のところ、うまくいったの がなぜなのかはわかっていない。 ● 内蔵HDDのパーティション情報は以下の通り ・旧内蔵HDD(320GB) 450MB 正常 (回復パーティション) 260MB 正常 (EFIシステムパーティション) TI30XXXXXXA(C:) 290.33GB NTFS 正常 (ブート、ページファイル....) 467MB 正常 (回復パーティション) 6.49GB 正常 (回復パーティション) ・回復後の新内蔵HDD(1T) 450MB 正常 (回復パーティション) 260MB 正常 (EFIシステムパーティション) TI30XXXXXXA(C:) 290.33GB NTFS 正常 (ブート、ページファイル....) 467MB 正常 (回復パーティション) 6.49GB 正常 (回復パーティション) 633.42GB 未割り当て ● 今回の回復作業では、PCの初期化処理を途中で打ち切った感じであるが、 最後まで進めると、Cドライブの容量が拡大し、未割り当て領域がなくなる可 能性もある。ただしその場合、回復ドライブによるシステム回復処理が正常 動作するかわからない。
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